プラナリアの飼育環境について

 こんにちは!徒然学生です!

プラナリアの観察や実験がしたい!

 そのためにはプラナリアの安定した飼育が不可欠です。不適切な飼育環境ではプラナリアは5~7日で死んでしまいます。
 今回はプラナリアの安定した飼育に必要な要素をご紹介します。

 

 

プラナリアの飼育要素 

 プラナリアは水質や水温の変化に弱いです。ですので、換水時は水温合わせをしてあげる方が無難です。

 家庭では、基本的には2日ほど汲み置きした水道水を使います。汲み置き中はエアーポンプでエアーレーションしておくと安心できます。もしくは水道水1L当たりハイポを0.01g加えれば脱クロール化できます。市販の家庭用浄水器を用いても良いですが、水温を合わせてから使用しましょう。

 飼育を始める際は、生息地の水を2Lほど汲んでおいてしばらく水道水と混ぜながら、徐々に新しい水質に慣れさせた方が安心です。

 換水は飼育水の容量にも依りますが、1週間で一回すると安定します。水量が多かったり水温が低い場合は、2週間に一度でも問題ありません。しかし、給餌後や水温が高い場合は早めに換水してあげましょう。

 


飼育容器

 何でも構いませんが、透明な容器は観察も掃除もしやすいのでおすすめです。浅いものはプラナリアが這い出してしまって死ぬことがあるので、ストック用には不向きです。実験室などでは2Lあたり100~200匹程度入れているそうです。

 僕の場合は100均ショップの小物ショーケースを使っています。同一個体由来ごとに管理したいので、場所を取りすぎずにある程度の大きさで分割してあるのでお気に入りです。

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 プラナリアは雑食性ですが、動物性のものを好んで食べます。自然では水生昆虫や死んだ魚の死骸などを食べているそうです。

 豚や鶏のレバーを切って与えるのが確実な方法です。嗜好性が高く摂食行動を観察する際には便利です。レバーは入手しやすいが、水が汚れやすい欠点があります。淡水のエビなどの生肉や、イトミミズ・シマミミズなども良い餌とされています。

 僕の場合は冷凍アカムシを利用しています。一ブロックが大きいので一度融解し、ストローに一回分ずつ分注しています。体液が赤いため腸管が赤く染まるのも見ていて楽しいです。また、乾燥アカムシも食べるとの情報を聞き試しましたが、あまり食いつかない上、水が汚れるだけでした。

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温度

 室温で飼育は可能です。5~15℃が程度が調子が良く、25℃を超えると死にやすくなります。そのため夏季は冷蔵庫に入れたり、玄関やクーラーの聞いた部屋など涼しい場所に移動させてあげる方が良いです。


 プラナリアは負の走光性を持っています。これは明るいところから離れて暗いところへ移動する性質のことです。つまり、プラナリアは暗いところが大好き(落ち着く?のほうが正しいかも)なので、飼育容器は暗い場所に置く、もしくはカバーを掛けてあげるといいでしょう。

 この性質は、長いこと照度勾配を把握する(片目で約175°ずつの視野の中で光源を認識している)ことで光が弱いところへと移動すると考えられてきました。しかし学習院大学理学部井上 武助教の研究グループは首振り運動をしながら直進している際に、左右で光の強さに差があったら方向転換する、ということを繰り返すことで、結果的に、正確かつ効率良く光から遠ざかることができると明らかにしました。非常に省エネな方法で理に適っていますよね。

https://www.u-presscenter.jp/2018/09/post-40116.html

 

最後に

 プラナリア実験の定番の切断再生実験を行うにも一週間以上再生には時間が必要ですので安定した飼育環境は必須です。

 プラナリア飼育は環境の変化に耐えられず何割か死んでしまうこともザラです。しかし、上記の条件を揃えておけば飼育できる個体が残るはずですのでめげずに継続しましょう!

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