#1 プラナリアの再生実験

こんにちは!徒然学生です!

今回は再生能に関する実験をしたいと思います!

それは切り方によって再生過程に違いがあるのか!です。

プラナリアが再生するのは知っていても、実際にどのように再生していくのか知っている人は少ないのではないでしょうか?

皆さんのプラナリア実験の参考になれればいいなぁなんて僭越ながら考えています笑

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【背景・概要】

プラナリアの再生能に関する背景

 プラナリアは高い再生能を持つことで知られる生物ですが、未だに解明されていないこともまだまだあります。まぁ、僕自身何がわかっていることなのか把握できていないので偉そうに言うことは出来ないのですが、試してみることは出来ます。科学の世界では、実際に実験してみることは自由です!なので今回は以前から実際に試したかったことをやってみることにしました。

 プラナリアの再生は全身に分布する幹細胞が、体の位置情報に従い失われた組織や器官を再生させています。この再生は、「ERK蛋白質とβ-カテニン蛋白質が体の前後軸に沿って相反する活性勾配を形成していることで制御されている」ことが、2013年に阿形清和先生・梅園良彦先生らの研究グループによって解明されました。

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http://www.kyoto-u.ac.jp/static/ja/news_data/h/h1/news6/2013/130725_1.htm

 

今回のきっかけ

 物質の活性勾配によって再生が制御されているのであれば、再生するプラナリア断片は物質の濃度の違いなどの影響により再生の様子が異なる可能性に着目しました。

 今回、僕はプラナリア(ナミウズムシ)の体を頭部/咽頭部/尾部の3断片に切断し、実際の再生過程の観察及び各断片の再生過程の違い等を観察することにしました。再生の速さ、光や電流対する反応、再生の可否などにおいて差がないかを調べてみようと思います。

 また、比較材料として頭部のみを切断した場合、尾部のみ切断した場合、咽頭部中央で切断した場合も同時に観察します。何かしらの差があった場合、体のどこが含まれている断片か、を考察できるようにするためです。

 また、今回の実験は同一個体由来の無性生殖繁殖クローンが十分数に確保出来たため、実験を行うことにしました。これによって遺伝的な要素を排除出来たと考えます。

 

【材料】

プラナリア

関東の某河川上流で採取したナミウズムシを自宅で飼育、同一個体由来のクローン集団である

切断前後共に自宅の日本産淡水魚水槽の飼育水を使用

飼育容器

切断前は小物ショーケース、切断後は観察がしやすいようにプラスチック製シャーレにした

切断器具

市販の滑り止めがないカミソリ、台座として薬包紙

 

【方法】

1. 切断の準備

飼育容器からプラナリアをコマゴメピペットで吸い出し、薬包紙上に数滴の水と共に取り出した。

2. 切断前の撮影

プラナリアの大きさがわかるように定規と共に撮影した。移動時の最大時に撮影するように努力した。

3. いざ切断*

カミソリを切断したい箇所に押しつけたのち刃を引き、完全に切断した。

4. 切断後の撮影

切断後の様子を撮影した。

5. 切断後の処理

薬包紙上のプラナリアにコマゴメピペットで水を当ててシャーレに流し入れた。シャーレは個体ごとに分けた。

6. 切断直後の観察

切断直後の様子を実体顕微鏡で観察した。

 

*切断のパターン

/は切断した箇所を表現しています

3分割 ... 頭部 / 咽頭部 / 尾部

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頭切     ... 頭部 / 咽頭部 尾部

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尾切     ... 頭部 咽頭部 / 尾部

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中央切 ... 頭部 咽頭部 / 咽頭部 尾部

 ほかは咽頭部を傷つけないようにしているが、咽頭部上を切断した。

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次回(#2)へ続く

 

 

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